食育
私たちは5つのことを初音保育所の食を通して、子どもたちに身につけてもらいたいと考えています。
大切に使うこと
私たちの周りには、実に多くの物があふれています。また、豊かになった時代も後押しして、使い捨ての物も多くあり、多くの物が簡単に手に入る時代となりました。そのためか、私たちはつい雑に使うことを覚えてしまったように思います。
初音保育所では、1歳からあえて陶器の食器を利用しています。うっかり雑に使うと、割れてしまいます。しかし、大切に使うと何年も使い続けることができます。そして、大切に使うと愛着も生まれます。私たちは、食器を通して、物を大切に使うことを子ども達に伝えていきたいと考えています。
みんなで助け合うこと
社会にでると(家庭も保育所も社会ですが)、ひとりでできることはわずかです。また、ひとりでできないことでも、2人3人と集まれば、できるようになります。
ひとりで給食の準備をすることは、難しいです。でも、みんなで役割を分担しながら給食の準備をすることで、簡単に、きれいに、気持ちよく給食を準備することができます。そのことに子どもたちに気づいてもらえるように、給食やクッキングを役立てたいと考えています。また、食で学んだことを、他の活動でも役立ててもらいたいと考えています。
みんなで分け合うこと
相田みつをの「うばい合えば足りぬ 分け合えば余る」という言葉を聞いたことがあります。奪い合えば、確かに自分の分は多く確保できますが、友達には当たらない。しかし、分け合えば、自分の分は少なくなるけれど、友達にも当たり、喜びの気持ちも共有できます。子ども達には、豊かな気持ちを持てるような人に育ってほしいと考えています。
コミュニケーションをとること
私たちは、常に社会の中で暮らしています(人間、一人では生きてはいけませんから)。そこで、必要となるのが、コミュニケーションです。「はい、どうぞ。」「どうもありがとう。」という二人の間で交わされるコミュニケーション時には、大勢の前で、自分の考えや意見を発表しなければならないこともあるでしょう。また、コミュニケーションはすぐに身に付くものではありません。
食育の活動の中に、大勢の友だちの前に出ることや大勢の友だちの前で話すことを意識的に取り入れるようにしています。
時間をかけること
料理を作るのは時間がかかります。また、味に深みやコクを出すには、発酵という長い時間をかけると、これまたよいものができます。これは、食べ物だけに限りません。
なにかを制作するにも時間がかかります。時間をかける事で過程を楽しみ、できあがりの期待もふくらみます。時間をかけて、できあがることは、すなわち諦めずに努力したから出た結果であることが、子ども達に伝わればいいなと思っています。